
7月29日善通寺、弘法さんの生誕地。駅から徒歩10分ほどで善通寺第一高校。校門を入るとイサムノグチの作品が迎えてくれる。普通科とデザイン科をもっていて現在、善通寺西高校と統合中。
7月30日<発想をデザインする;身体感覚であらわそう>をテーマに、まずは身体の解きほぐし。新聞紙をもみほぐす。デザイン科の生徒1年生から3年生、西高校の生徒たち、それに地元の中学生たちと、生徒たちもはじめまして状態で、空気は硬く、身内で固まる。無理も無いけど、100人くらいの気持ちを解きほぐすのは大変だ。
向かい合ったグループで、新聞紙でタワー作りゲーム。ようようこのあたりで空気がほぐれて変わってくる。スイッチ・オンとまではいかないが、いい雰囲気になってくる。みんなで場をつくるという意識が芽生え始める。「空気読めない」とかっていう場の空気に自分をあわせるんじゃなくて、「空気をつくれ!」ってこと。

場所は、体育館。10mのロール紙を12本。思いっきり身体を動かして描こう。導入は、歩きながら線を引く。
体育館の広さや空間を感じてもらうことをねらいにウオーキングする。ドラをならして、ドンドンでたらめに歩いてもらう。でもなかなか動かない。なんで?恥ずかしい?暑い?うざい?面倒?とにかくだらだらしている。そのうち前の人とつながり芋虫歩きがはじまる。あちこちで遊び始める。ようよう体育館がいい空気になって身体がなじんでのお絵かきへ。その後は自由にラクガキへ。オノマトペで楽描き、など、いろいろ思い思いに描きだす。彼らの無意識も含め、内面やイメージ、興味、関心、欲求、などなどが見え隠れしてくる。校長先生はじめ他の先生方も興味深そうに覗き込んできた。
地元の四国新聞記者が写真を撮る。翌日の紙面にカラーで大きく掲載される。
7月31日二日目は、カラーテープで体育館の空間に線をひく。初日と違って、もうみんな好き好きに線をはりめぐらしていく。2時間があっという間に経過する。
そのうち遊びが始まる。ハンモック状態にして上に乗ろうと挑戦。水面下にはくらげ状のものがぶら下がり、バスケットゴールにテープを投げ入れはじめ、体育館の外周りへと進出。風が見えるようになり、音がざわつき始め、波の音のよう、せみ時雨がBGMで、体育館がプールのよう。
午後は、昼寝をかねて各自好きな場所を見つけてたたずむ。隅っこに、窓際に、真ん中に、テープがたるんでるところに、床に寝転んで、おしゃべりでまるくなって、ハンモック状態で揺られて、など、時間が経過するのも忘れて身体でむきあう。まだいける、まだもつ、と見ているうちに1時間が経過した。みんなどんな時間を味わったのだろう。
振り返りの時には、生徒が、<こんなこともしかしたら最初で最後かもしれない>っていってくれた。感想文を読むと結構たくさん書いてくれていて、授業中聞いたときにはほとんど語ってくれなかったのに、思わず気持ちが熱くなった。よくもわるくも住んでる場所の空気や環境による影響が大きい。
まずはどんなことでも身体で気付くことからすべては始まる。気付くにはどうすればいいのだろう?そして、何を気付くんだろう?
この問いかけをもってる以上、大丈夫、大丈夫!
また、こんな機会で会えることを楽しみにしています。実り多い、僕にとっても勉強になったwsでした。
正直、疲れた~。ふらふらで、倒れそう。でも気持ちよかった。