2008/10/12

第3章 形の出まかせ話

3章 形の出まかせ話
カール・グスタフ・ユング(スイスの精神医学者)
ローダ・ケロッグ(アメリカ、幼稚園教師)
<夢によるエピファニー;調和の極地の印象>、<シンボルとしてのマンダラの特徴>
<人類すべての成員に共通した大脳組織の同一性のプシケ的な表現>;プシケには個々の文化や個人の意識のすべての差異を超越した基層がある。
<ユングはマンダラ様の形態の究極的な源泉として、人間の脳の構造および人間の意識と無意識の性質に目を向けたが、一方ケロッグは、マンダラの起源を幼い子どもの描画の歴史の中に見出した。>
<ケロッグは、子どもたちのなぐり描きを二十の基本タイプに、十七の位置パターンを同定した。>
<ケロッグの描画の進歩を概観>
<二歳ー二歳半頃;なぐり描きの中に潜在していたさまざまな形や位置パターンが具現化、引き出される>
<三歳児、最初は四角形、次に三角形、それから色で塗りつぶした斑点、点の連続というように、形のボキャブラリーを休むことなく何時間もかけて通っていく。>
<並べて描く>、<重ねて描く>、<結合形>、<集合形>など。
<マンダラは結合形のすばらしい例>、<(マンダラは)結合行動の中心的な傾向を現している>
<子どもの腕の運動との一致、完全な対称性、周囲の多くの対象との明らかな類似性、形を比較的繰り返しやすいこと>
<グスタフ・ブリッチ、ヘンリー・シェーファー=ジマーン、ルドルフ・アルンハイム、、子どもの絵のパイオニア的な研究者とならんで、ケロッグは、円の生き生きとした図形としての潜在力を強調した。>
<対照の知覚>頁54
<精神的距離>
<最大の対照の原理>
<運動から得られる喜び、そして練習>
<点をつけるのは、鋭く強い叩きの活動>
<波形を作るのは、もっと静かでより規則的>
<角をつくることには、動作途中のエネルギーと圧力の変換が含まれている>
<このような制作の質の違いは、子どもの初期の活動のもう一つの重要な部分>
<結果としての絵画的な形態ではなく、叩くこと自体の動的な性質>;(描くことを描く)
<一年後、印の性質まで中を払うようになる。、、、印は有限性を獲得、すなわち始まりと終わり、ある種のユニタリ性を獲得>
<包囲形>頁56
<紙の上の形と現実の世界の形との関係への無関心>
<図形的な活動の世界と経験の宇宙の結合は三歳になるまで起こらない。>
<描いたものに名前をつけることが出来るという意識>
<絵の領域と言語の領域の結びつき>
<表象的な描写>頁58
<パターナーが描画や粘土や数列並べといった活動に執着>
<ドラマティストはごっこ遊び、物語、大人や仲間との会話、人との社会的なやりとりといった活動を好む>
<自分の描画を超えた世界>頁61
<図形的なシンボルの作り手>頁62
<チンパンジーが表象的な絵を描いているという主張>
<マンダラの性質と状態>頁65
<認知、反復、記憶>
<マンダラがその特別な役割を負っているのは、純粋な形の探索と真の表象的な描出の中間点>